27 dicembre

起きて朝食をとってぼんやりした頭で、鹿島茂『子供より古書が大事と思いたい』。著者によると、パリの(一流の)古本屋は基本的に冷やかし気分で入ってはいけない場所らしい。もちろん、神保町だってそういうところはあるんだけれど、旅の恥は掻き捨てで、どうせあいては日本語わかんないんだから、とのこのこ敷居を跨いでしまいたくなる。気をつけよう(いつのことだか知らないが)。その後は今日も杉並図書館に移動。300ページを越える本をひたすら読み続ける。なんだか受験生になったような気分だが、そんなものはまったくもってお断りなのだ。

子供より古書が大事と思いたい 増補新版

子供より古書が大事と思いたい 増補新版

杉並図書館に篭って読んだのはこの本。

美術史の歴史

美術史の歴史

西洋美術史を歴史的に紹介した本だけど、ヴァザーリではなくて、美術史の前提としての美術の概念をプラトンアリストテレスから始まって、キリスト教哲学における偶像崇拝と美術の問題まで論じてしまう。その上20世紀に入ってからは、フェミニズムや、マルクス主義的分析はもちろんのことながら、フロイト精神分析批評からデリダ脱構築のもしっかり押さえる、まさに浩瀚な書物。そりゃ300ページ越えますがな。ものの見事に西洋思想のもろもろを、美術史および美学のなかで体系的に、あらよっと纏め上げてしまうすばらしい編集能力に脱帽。

以下はこの本のなかで取り上げられていた。いつか読む。

西洋美術の歴史

西洋美術の歴史

美術の物語

美術の物語