『ボン書店の幻』

ボン書店の幻―モダニズム出版社の光と影 (ちくま文庫)

ボン書店の幻―モダニズム出版社の光と影 (ちくま文庫)

☆☆☆☆☆
読んだ。あまりの面白さに一気読み。大正時代にモダニズム詩の本を細々と出し続け、その後一切の記録なく消えていったボン書店。本書は古本屋である著者が自ら集めた資料からその刊行者鳥羽茂の生涯に迫る。初版は1992年白地社。本書は、「文庫版のための少し長いあとがき」を加えているが、このあとがきで、初版では著者の推測にとどまった鳥羽の最期が明らかになる。