『不可能性の時代』

不可能性の時代 (岩波新書)

不可能性の時代 (岩波新書)

☆☆☆★★
読んだ。今更ですがね。著者おなじみの「第三者の審級」を考察の要において、社会学系の近年話題になった著作を導き手に現実からの逃避ではなく現実への逃避といえる現代社会の特徴を「不可能性の時代」として分析していく。社会学の導入としては最適の新書。世の中に"役に立つ"という触れ込みの新書の実に多い中、本書のように(実務的には)役に立たない本はもうそれだけで素晴らしく思える。岩波は岩波だけは!この点を堅守して欲しい。

○併せて読みたい

まなざしの地獄

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現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)

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師匠
増補 虚構の時代の果て (ちくま学芸文庫)

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新書から文庫へ(一粒で二度美味しい)。
ナショナリズムの由来

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でかい。
行為の代数学―スペンサー=ブラウンから社会システム論へ

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第三者の審級についてはこちら

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

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自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

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対談本。
嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)

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広告都市・東京―その誕生と死 (広済堂ライブラリー)

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歴史の〈はじまり〉

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やはり対談本

アウシュヴィッツの残りのもの―アルシーヴと証人

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失われた民主主義―メンバーシップからマネージメントへ

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歴史社会学の泰斗。